伝統と革新の融合に取り組み続けるシャルキュトリ・ブランド メゾン・ラボリー Maison Laborie
メゾン・ラボリーは1932年からレストランやエピスリー向けに伝統的な手法で高品質な豚肉加工品を作り続けています。 もともと祖父のロマンとその姉妹のマドレーヌが地元のホテルのレストランの客のために料理をしていましたが、あまりの美味しさに宿泊客がパリに持ち帰るようになったのが始まりと言われています。 代替わりしてからもパリで修行を重ね、塩漬け加工の専門家に学ぶなど伝統的な風味を守りつつ、変革を続けながら、創業90周年を迎えた老舗メーカーです。
“豚の誕生・飼育・商品化まで、それぞれの職人が最善を尽くしたシャルキュトリ ”
現在、ラボリーを率いるマチアス・コサードは若い頃からガストロノミーに注目し、その情熱はシャルキュトリの原材料である豚の飼育にまで向けられるようになりました。 豚の健康に配慮した飼育方法を地元の飼育業者との密接な関係を築きながら取り組み、熟練の豚肉加工職人の技を活かして熟成した製品を地元から全国へと幅広く販売しています。 飼育者(ELEVEUR)・精錬職人(AFFINEUR・生産者(PRODUCTEUR)、自然と共存し、それぞれの最善を尽くして出来上がったのがコサード氏の目指すメゾン・ラボリーのシャルキュトリです。

豊かな自然の中で育てられた豚
ポー・フェルミエの生ハムで使用されている豚はLWD三元豚で、カンタル県、ロット県、コレーズ県に囲まれた栗林の中で生まれ、約1か月は暖かい屋内で過ごします。 その後、第2段階の農場で集団生活を学び、最後に約7か月間放牧されて体重が200kgになるまで(生後約11ヵ月)のびのびと育てられます。 飼料はその土地の大麦を主としたシリアルと採油用の植物の葉のブレンドで、季節や月齢に応じて調整されます。葉をたくさん食べることにより、赤身に味わいが生まれます。 飼育には100%ナチュラルな駆虫薬を使用し、抗生物質は一切使用しません。 また、メゾン・ラボリー社は森を作る農業と呼ばれるアグロフォレストリーシステムを取り入れております。夏の暑さを遮り、冬の熱を保つために自然環境を利用した飼料のある小屋を森の中に建て、屋外エリアにアクセスしやすいようにおります。 屋外には栗やブナの木や泥風呂があり、運動したら昼寝をしてのびのびと屋外で過ごした豚は、毎日一緒に過ごした農家の人に伴われ、できるだけストレスのない状態で食肉処理場に向かいます。 ポー・フェルミエ以外の豚もメゾン・ラボリー社の管理下でカンタル県及び隣接する県にて飼育されています。仔豚の繁殖からト殺まで、すべての工程に携わり、自然環境と繋がった豚の飼育により、シャルキュトリ製品の昔からの風味と味わいを大切にするメゾン・ラボリー社が求める、しまりのあり脂の乗った高品質な豚肉が生み出されます。

たゆまぬ努力と確かな実績の職人集団
2011年12月に職人仕事の尊重と促進、改善と改革を目的としたSTARS ET METIERS(商工会議所・職人・共同組合銀行グループによる組織)からフランスの最も卓越した職人、職人集団に与えられる賞を獲得。 フランス・ガストロノミーの活性化と普及を目的として、アラン・デュカスやジョエル・ロブションをはじめとするフランスのトップシェフによって創設された組織「Collège Culinaire de France」により、高品質な食材をレストランに提供する生産者、職人に与えられる「Producteur Artisan de Qualité 」に認定されました。
